Columnコラム

日本で実施した試験データは、台湾PIFに使える?

台湾PIFの試験報告書は、台湾で実施したものに限られません。日本の製造元や試験機関で実施した試験も、製品と条件が一致し、方法が妥当であれば活用できる場合があります。使えるかどうかは、報告書の内容を見て安全性評価者が判断します。

試験は台湾で実施しなければならない?

TFDAは、PIFの資料は原料メーカーや受託製造業者から提供を受けてよく、各種試験は、製造業者・輸入業者の社内の試験室で行っても、第三者の試験機関に委託してもよいとしています。試験を台湾国内で実施しなければならないという定めは見当たりません。日本の製造元で実施した試験報告書も、PIFの資料として検討の対象になります。

ただし、PIFは中国語または英語で整備する必要があるため、日本語の報告書には中国語または英語の訳が必要です。

活用できるかを判断するポイント

台湾で販売する製品と同じか

試験した製品の処方、容器、製造所が、台湾で販売する製品と同じかを確認します。処方の一部変更や、容器の材質・形状の違いがある場合は、その影響を評価する必要があります。

試験の方法と条件

安定性試験であれば保存温度・期間・評価項目、防腐効力試験であれば試験方法と判定基準など、方法と条件が報告書に明記されているかを確認します。TFDAは防腐効力試験やSPF・UVAの測定などについて指引を公表しており、これらと照らし合わせて妥当性を判断します。

報告書の形式

試験日、試験者または試験機関、検体の特定情報(製品名・ロットなど)、結果と判定が記載されているかを確認します。社内資料の場合は、必要な情報が欠けていることがあります。

試験を省略できる場合もある

安定性試験(第11項)、微生物試験(第12項)、防腐効力試験(第13項)は、安全性評価者が製品の性質から不要と判断し、その理由を第16項に記載した場合に限り、省略できます。TFDAの製作指引では、微生物リスクの低い製品の例として、アルコール濃度が20%を超える製品、有機溶剤を多く含む製品、pHが極端に高い・低い製品が挙げられています。

省略の可否は製品ごとに判断が必要で、「日本で売れているから試験は不要」とはなりません。具体的な条件は微生物試験を省略できる製品の条件で解説しています。

まとめ

日本で実施済みの試験データは、台湾PIFでも活用できる可能性があります。追加の試験が必要かどうかは、試験した製品との同一性、方法と条件の妥当性、報告書の記載内容を確認したうえで判断します。不要な試験を重ねないためにも、まずはお手元の報告書の一覧を整理することをおすすめします。

出典:化粧品產品資訊檔案管理辦法 第3条、TFDA「化粧品產品資訊檔案製作指引」(2023年10月)、TFDA「化粧品衛生安全管理法常見問題彙編」

お手元の試験報告書で足りるか、確認します

報告書の一覧をお送りいただければ、追加の試験が必要かどうかの見通しをお伝えします。