Scope台湾PIFガイド
その製品は台湾で化粧品?
PIFが必要な製品と医薬部外品の扱い

台湾の「化粧品」の定義に当たる製品は、2026年7月1日以降、台湾国内のごく一部の手作り石けんを除き、販売・贈与・試用提供の前に製品登録とPIFが必要です。台湾には医薬部外品の区分がないため、日本で医薬部外品や薬用化粧品として販売している製品も、台湾では化粧品か医薬品かのどちらかとして扱われます。
早見表
| 製品 | 台湾での扱い | PIF | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 香水・フレグランス | 化粧品 | 必要 | ルームフレグランスは化粧品ではない |
| 精油(肌に使う用途) | 化粧品 | 必要 | 芳香専用なら一般商品 |
| 歯みがき・マウスウォッシュ | 化粧品(医薬品に当たらないもの) | 必要 | 「藥用」は表示できない |
| 染毛剤・パーマ剤・制汗剤 | 化粧品 | 必要 | 2024年7月から許可証は不要 |
| 日焼け止め | 化粧品 | 必要 | 紫外線防止成分の規制あり |
| 薬用育毛剤 | 成分・表示で判断 | 化粧品なら必要 | 「生髮」などは化粧品に使えない |
| 石けん | 化粧品 | 必要 | 例外は台湾国内の固形手作り石けんのみ |
| マニキュア・除光液 | 化粧品 | 必要 | ネイルサロンは義務者ではない |
| ジェルネイル | 種類表に個別の記載なし | 属性で判断 | TFDAへの属性照会を推奨 |
| 試供品・ノベルティ | 中身による | 必要 | 贈与・試用提供の前に必要 |
表は横にスクロールできます。
台湾の「化粧品」の定義と範囲
「化粧品衛生安全管理法」第3条は、化粧品を「人体の外部、歯または口腔粘膜に使用し、髪や肌をうるおす、嗅覚を刺激する、体臭を改善する、容貌を整える、または身体を清潔にするための製剤」と定めています。他の法令で「藥物」とされるものは除かれます。
具体的な範囲は「化粧品範圍及種類表」で定められ、現行版(2024年11月12日公告、2026年7月1日施行)は14区分です。日焼け止めは「化粧水/油/面霜乳液類」、染毛剤・パーマ剤は「頭髮用化粧品類」、制汗剤は「止汗制臭劑類」に含まれます。一方、TFDAは室内用の薫香精油、虫よけ(防蚊)製品、除毛製品、殺菌・消毒用の製品などは化粧品ではないとしています。
医薬部外品・薬用化粧品の扱い
台湾の化粧品の法令には、医薬部外品に当たる区分がありません。かつての「特定用途化粧品」(日本では「特殊用途化粧品」と書かれることもあります)も2024年7月1日に廃止され、現在はすべて「化粧品」として一元的に管理されています。
注意したいのは効能表現です。台湾の「化粧品標示宣傳廣告涉及虛偽誇大或醫療效能認定準則」では、「藥用」「藥皂」「生髮」「促進毛髮生長」などは医療効能の表現とされ、化粧品には使えません。「預防落髮」「減少落髮」も、虚偽・誇大な表現とされます。日本で医薬部外品として認められた効能をそのまま台湾の表示に移すことはできず、効能を前面に出す製品は医薬品に当たる可能性もあります。判断に迷う場合は、TFDAに「化粧品產品屬性管理查詢單」で属性を照会できます(手数料が必要です)。
香水・精油
香水は「香氛用化粧品類」で、2026年7月1日からPIFが必要です。アルコール濃度の高い香水は、微生物試験などを省略できる場合があります(微生物試験を省略できる製品の条件)。
日本で雑貨として販売されることの多い精油は、TFDAの「精油產品分類原則」で、表示上の用途によって判断されます。肌に塗る、マッサージに使うなど化粧品の定義に当たる用途を表示すれば化粧品、室内の芳香・薫香専用なら一般商品、疾病の治療をうたえば医薬品です。
歯みがき・マウスウォッシュ
医薬品に当たらない歯みがき・マウスウォッシュは2021年7月1日から化粧品として管理され、PIFは2025年7月1日から必要です。粉歯みがきは2026年7月1日から化粧品に加わりました。フッ化物は使用上限のある成分で、たとえばCalcium fluorideの上限はフッ素換算で0.15%です。製品登録では配合量の入力が必要です。
染毛剤・日焼け止め
染毛剤と日焼け止めは、2024年6月30日までは許可証が必要な特定用途化粧品でしたが、現在は製品登録とPIFで管理されています。公告の附表に掲げる成分などを配合したものは、第1段階(2024年7月1日)からPIFの対象です。
日焼け止めの紫外線防止成分は「化粧品防曬劑成分使用限制表」(27成分)に従います。表にない成分は、EU・米国・日本で紫外線防止成分としての使用規定があり、その規定に従って使う場合に限り使用できます。SPFを表示する場合は、その根拠資料をPIFに収載します。
石けん
PIFと製品登録が不要なのは、台湾で工場登録が免除される小規模な製造場所で作られた固形の手作り石けんだけです。TFDAのQ&Aでも、登録が不要なのは「工場登録が免除される手作り石けんの事業者」とされており、日本から輸入する石けんは、手作りであっても台湾の輸入業者が製品登録とPIFを行います。
ネイル
マニキュア、除光液、ネイル用クリームは「指甲用化粧品類」で、2026年7月1日からPIFが必要です。ジェルネイルは種類表に個別の記載がなく、TFDAの公開された解釈も確認できませんでした。輸出前に属性照会で確認することをおすすめします。また、台湾では「光療」という語が医療効能の表現とされ、化粧品の表示・広告には使えません。なお、ネイルサロンのようなサービス提供事業者は、PIFの義務者ではありません。
試供品・ノベルティ・小分け
第4条により、製品登録とPIFは「供給・販売・贈与・公開陳列・消費者への試用提供の前」に必要です。無償の試供品やノベルティも対象です。
- 同じ製品の容量違いは個別の登録は不要ですが、PIFの第4項には、すべての容量の包装と表示を収載します。材質の違う小袋などに充填する場合は、防腐効力試験も原則として容器ごとに必要です。
- 表示済みの製品をギフトセットに組み合わせるだけなら、製造には当たりません。
- 台湾側での小分け(製品に直接触れる容器への充填)や中国語ラベルの貼付は「包装作業」で、その場所は法律上の製造場所としてGMPへの適合が求められます(包装作業だけなら工場登録は免除)。
PIFを整備するのは誰か
PIFを整備するのは台湾の製造業者・輸入業者で、日本企業は製品登録システムのアカウントを作れません。同じ製品でも、並行輸入業者を含め輸入業者ごとに製品登録が必要です。個人が自分で使うために持ち込んだ化粧品は、販売や譲渡ができません。手続きの詳細は製品登録とPIFの違い、規制全体は化粧品規制の全体像をご覧ください。
出典
- 化粧品衛生安全管理法(全國法規資料庫)
- 化粧品衛生安全管理法施行細則(全國法規資料庫)
- 化粧品產品資訊檔案管理辦法(全國法規資料庫)
- 化粧品標示宣傳廣告涉及虛偽誇大或醫療效能認定準則(全國法規資料庫、附件一・附件四)
- 化粧品範圍及種類表(2024年11月12日公告、2026年7月1日施行)
- 衛生福利部公告 衛授食字第1131604608號(2024年6月26日)
- 衛生福利部公告 衛授食字第1131604395號(2024年6月26日)
- 「免辦理工廠登記之化粧品製造場所」公告(2019年6月27日)
- 化粧品防曬劑成分使用限制表(2024年5月30日公告)
- 衛生福利部「113年7月1日起 化粧品不分類 迎接管理新時代」(2024年6月26日)
- TFDA「精油產品分類原則」
- TFDA「化粧品產品資訊檔案常見問題Q&A」(2026年6月24日版)
- TFDA「化粧品產品登錄常見問題Q&A」(2026年8月7日版)
- TFDA 化粧品GMP Q&A「僅執行化粧品包裝作業之作業場所」
- TFDA Q&A「用於殺菌、消毒的產品是否屬於化粧品?」
- TFDA「入境攜帶食藥醫粧限自用,返國轉賣恐觸法!」(2025年6月25日)
本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の案件に対する法的助言ではありません。製品の属性の最終的な判断は、台湾の主管機関によります。